2020年、初夏、あずにゃんの事を想う

 

けいおん!ロスが思ったよりも重症だ。

3日ほど前からけいおん!2期を見始め昨日見終わったのだが、見終わってからも、このシーンいいよな……と再生が止まらず気がつくと17時になっていた。

個人経営で営業を休んでいた、いつも髪を切ってくれる美容院が営業再開したので今日行ったのだが「リモート飲み会なんて最近流行ってますよねー」「そんなことよりけいおん!の話しませんか?」と流れを遮りけいおん!の話をしようとしたため店を出禁になってしまった。

このままじゃまずいと思う。読み終わった本は閉じて本棚に返すように、散らかった部屋は片付けるように、いつまでも心にけいおん!があると他のことに手がつかない。だから整理するため筆を取った次第である。

 

そもそも「なんで今更けいおん!みてるの?」と言われるだろうが逆に今だからである。実はけいおん!一期はリアルタイムで全話視聴していた。当時学生である。けいおん!放送時、周りの友人達と感想戦をし、カラオケに行けばけいおん!の曲を歌う友人もいた。彼は小太りで、私服はジャケットにハットを被り、あずにゃんこと中野梓が好きだった。僕らは彼をめちゃくちゃからかった。「いや室内(カラオケ)にハット被るなよ!」とか、それから彼はけいおん!1期のEDであるdon't say"lazy"を歌うのだが、「白鳥たちはそう、見えないとこでバタ足するんです」という歌詞の「白鳥たちはそう」の"そう"の部分をB'zのウルトラソウルのSoul!並に感情を入れるものだからそれがツボに入り全員で笑い曲どころじゃなかった。そんな当たり前の日常を過ごす僕らが、同じ日常を描くけいおん!の魅力を理解できるだろうか。少なくとも僕は話を合わせるために視聴する程度であまりハマってなかった。

それでも同じ年代でハマってる人が多かったのはキャラクターが魅力的なこと、挿入歌の完成度が桁違いに高かったことが要因だろう。僕も楽曲は聴いていた。そして1期が終わり2期が始まる。けいおん!は世間的には爆発的なブームであったが、僕はアイドルマスターのライブに行きたいという理由から周りの友人達より先にアルバイトを始めたり、普通に成績が悪かったので勉強したりとまあ忙しくけいおん!2期をみることはなかったのだ。そして冒頭に戻る。

 

全話の感想を書くと流石に自分ですら読まないので数話ピックアップして感想を書く。

 

けいおん!は当時あまたのいわゆる日常系というジャンルの中で金字塔を建てた。今2期の放送が待たれるゆるキャン△と同じくゆるく、活動。というのがテーマだ。でもゆるキャン△と大きく違う点がある。けいおん!は物語の"ゴール"をはっきりと提示する。

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唯がギター購入し、始めて演奏をするシーン

「やっとスタートだな」

「私たちの軽音部」

「夢は武道館ライブ!」

「えぇ〜!」

「卒業までに!」

「えぇ〜」

ここで言ったゴールはもちろん武道館ライブではなくその後に律が付け足した卒業までに!である。そりゃ高校を題材にした日常系なんだから卒業がゴールなのは当然だろうと思うだろうが、そうである。けいおん!は日常を描くので当たり前のことしか描かない。だが、そこまでの構成、プロセスがめちゃくちゃ丁寧なのだ。

 

・15話「マラソン大会!」

けいおん!を見終わった後、10年も前の作品で当然感想戦をする相手がいなかったので当時のオタクたちのブログを読みまくっていた。そして共通してこの15話は繋ぎの回、いわゆるハズレ回とされていた。正直僕もそう思う。ストーリーの本筋とは関係なく、じゃあキャラクターの掘り下げがあったかというと、なかった。僕は家で映画をみると途中で集中力が切れ一服したり、アニメをみるとスマホをいじりながら視聴を始めたりする。だがけいおんは意外にも全話しっかり見れた。この15話も同様だ。

けいおん!というか制作の京アニはそんな繋ぎ回もしっかりと作る。

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校内のマラソン大会でみんなで一緒に走り始めた軽音部。そんな中、澪はビリで走っているとゴール付近、全校の生徒達に見られて応援をされる、それは恥だ、と軽音部のメンバーに「ちゃんと走らないと駄目だぞ」と言いペースを上げ先に行く。そんな澪を見ながら律達は「平日の昼間に堂々と外に出れるのはいいよなぁ」「天気もいいし」「そうだねぇ〜」と変わらずマイペースである。

2期の繋ぎ回ということもあり、この回は振り返り、つまりマラソン大会は今までの軽音部が辿ってきた道筋を象徴している。全校生徒が注目するマラソン大会のゴールはいわば1期のゴールであった全校生徒の前で演奏した新歓ライブだ。「このままだと恥をかく」と言った澪、1期ではあまりにやる気のない全員を危惧し、合宿を提案したり練習を促した。それがこのシーンにかかっている。

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唯は相変わらずのマイペースで澪に追いつく気はない。新発売のジュースが気になってるシーン。「忍耐力、持久力ともにない」と律。今までの唯の活動そのものだ。

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その後、結局そんな唯達を止まって待っていた澪と合流。ひとりで走り切ることもできたが、軽音部とビリで走ることを選んだ。「校外でバンドを組むことも考えたことがあった」と1期で澪は言った。「でも、私は軽音部が好きなんだ」

その後も相変わらず唯が寄り道したり純粋に体力がなくみんなを待たせるが、ペースを合わせて走り切る。部活も唯は唯一の楽器未経験の初心者で周りが合わせている。

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ゴール目前、急にペースを上げる軽音部。「どこからそんなパワーが!?」というセリフ。新歓ライブでも普段の練習量からは信じられないくらいのパワーを発揮した。

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1期新歓ライブではライブ自体は成功したが、澪が衣装姿ですっ転び大恥をかくシーンがある。当然マラソン大会のゴールは新歓ライブの象徴なのでまたすっ転ぶ。

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が、受け身を取れる。成長しているのだ。

このような手堅い表現、構成もけいおん!の魅力だ。何気ないシーンにも意味を持たせている。だがやっぱりこの回必要か?と思うが、2期は軽音部顧問さわちゃんの「あなた達、ボーッとしてると1年なんてあっという間よ」というセリフから始まるように学校のイベントごとは全部描く。マラソン大会もかけがえのない日常のピースなのだ。

 

・15話「先輩!」

けいおん!は小道具というかアイテムの使い方がまぁーじで上手い。僕は浦沢直樹マスターキートンが大好きなのだが、それによく使われるストーリーとキーアイテムを組み合わせてくる手法にまぁーじで弱い。問答無用で涙腺にくる。

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新歓ライブで触発された梓が入部し、5人となった軽音部。お揃いでつけた「け」「い」「お」「ん」「ぶ」のキーホルダー。梓も軽音部の一員となった証明だ。

さて15話「先輩!」では冒頭、最近唯がシールを貼りまくるのにハマっているという会話から始まる。

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この時点で あっ、これなんかくるわ……という確信めいた予感がする。僕はアイテムを使われるのに弱い。

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紆余曲折あり軽音部に馴染んだ梓だったが、先ほどのシールを貼りまくる間抜けな唯たちの姿を2年の同級生の純に見られ、軽音部って練習してるの……?と突っ込まれる。

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「ミーティングばっかじゃん……」といわれハッとする梓。ミーティングはお茶しながらだべってるだけの時間だ。

当時は新歓ライブで触発され意気揚々と入部

した梓であったが、あまりのゆるさに失望。退部しようかと悩んだが、結局澪と同じように唯たちに馴染んでいた。それを純から指摘され梓は焦る。

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「カムバック私!」と叫びながら部室に向かう梓。失った自分を取り戻すために練習することを新たに決意する。

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しない。結局みんなのペースに巻き込まれる。部室で飼っている亀(スッポンもどき)の水槽を掃除する梓と唯。

そんな日々が続き焦りが募る梓。唯たちは今年で卒業。次のライブが全員でできる最後のライブ。少し話が前後してしまうが、けいおん!1期のテーマは成長である。冒頭の唯が走ってこけるシーン、最終話の同じカットではこけない。では2期のテーマというと卒業である。子供っぽい自分からの卒業、依存からの卒業、学校からの卒業。1期では唯の成長に焦点が当てられ描かれるが、2期は唯たちの卒業を梓の視点で描かれる話が多い。梓は卒業してしまう先輩、過ぎていく時間に焦り始めている。2期の主役は梓なのだ。そしてそんな梓の変化に誰よりも早く気がつくのはいつも唯である。

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「こんなことばっかりしてるから駄目なんです、ほら練習練習!」

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「どうしたのあずにゃん?今日はやけに気合い入ってるね」

梓はこれが普通です、これくらいが"私"です、こうじゃないと私らしくないです、と返す。このシーン梓の困り顔の表情が10回くらいコロコロ変わるためそのたびに僕が笑顔になる。

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あずにゃんあずにゃんだよ」

唯の真っ直ぐな言葉に迷いながらもどこか納得してしまう梓。それを見守る笑顔の僕といった構図だ。

後日。

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「梓ちゃんいる?」と別のクラスの生徒から声をかけられる梓。

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「はい、これ。梓ちゃんのでしょ?」

「え?嘘っ」

いつの間にかキーホルダーを落としていた梓。

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「でもどうして私のってわかったんだろ?」

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キーホルダーの裏を見るとシールが貼られ「なかのあずにゃん」の文字があった。

「唯先輩ぃ〜!!」と思わず叫んでしまう。梓ではなく僕が。めちゃくちゃ声出た。

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梓はもう「カムバック私!」とは言わずに部室に向かうのだった。無くしたと思っていた自分が見つかったからだ。その鞄には軽音部の一員である証明の「ぶ」のキーホルダーが光っていた。

他にもけいおん!は楽器を時間経過の象徴として使っている。弦が錆びてきて交換するシーンが作中でわざわざ2回も出てくるのだ。唯たちのギターはもちろん現在の象徴で、軽音部OG兼顧問さわちゃんが部費の足しに売るようにとみんなにたくしたギターは過去の象徴。唯のギターをさわちゃんの昔のバンドメンバーに貸して演奏され、返されるシーンがあるが、このとき天真爛漫で常に笑顔の唯が劇中で珍しく複雑な表情を浮かべる。普段の唯なら絶対にしないリアクションである。このときから唯は現在と過去をみて、未来を意識するようになっていく。

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「ごめん、なんかまずかった?」

「ううん、なんでもないです」

補完するようなセリフ。

唯が心情を秘めることは滅多にないので印象的なシーンだ。

 

ここまで構成、アイテムの使い方が非常に丁寧という話をしたが、最後は表現の話をする。アニメーションにおける王道の表現がある。「髪」と「空」だ。

例えばヒロインが決意を胸に髪をバッサリ切る、ジブリの終盤によく見られる表現だ。心情の変化を表している。

また、空が晴れると心も晴れる、なんていうように心境と空模様はリンクしている事が多い。2019年公開の新海誠「天気の子」ではヒロインが「今から晴れるよ!」といい空を晴らす力がある。その力で多くの人を救い、晴れ模様とリンクするように視聴者の心も晴れていくのだ。天気の子はそんな晴れ=安心という大前提を後半あえて崩す。まだ見てない人にはネタバレだが、ヒロインの能力には回数制限があり、晴らす分だけ自分の存在が消えかかる。それを明かされた主人公と視聴者は後半になるにつれ晴れは不安の象徴になった。天気の子はその辺の前提をひっくり返す演出が見事だった。

そんなアニメーションの王道の表現を、ここまでけいおん!を丁寧に作ってきた京アニがしないはずはなく、髪と空の表現は重要なシーンで使われる。

 

・5話「お留守番!」

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4話「修学旅行!」にて唯たちは京都へ旅行に行っている。この回はそんな唯たち3年生が不在の学校に残された梓たちの話である。

唯たちの京都は晴れで梓たちは雨である。

唯たち3年生の不在はやはり唯たちが卒業した後を暗喩している。梓たちがどう光を見出すか、という話だ。

もう冒頭からして最後梓たちの方も晴れるんだろうなぁという共通の認識がある。重要なのはそこまでのアプローチの仕方だ。

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「幻のゴールデンチョコパン!初めて買えた〜」限定3個、いつもは3年生が先に買ってしまう。

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先輩不在の中、こっそり3年生の階に上がる2年生チーム。

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先輩の机に座り「なんかかっこよくなった気分!」と純。

3年生がいなくなり初めてわかることもある。この辺のシーンめちゃすこだ。ちなみにこのシーンは晴れている。

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次の日曜、雨の中暇を持て余す2年生チーム。色々と暇を潰そうとするが、心も晴れない。漫画を読んだりバッティングセンターに足を運ぶがすぐに手持ち無沙汰になる。

部室の亀にエサをやり忘れていたことを思い出し学校へ。

亀のエサやりも終わり、やはり暇になった。3人。そこで純が「じゃあ3人でセッションしてみない?」と提案。「雨だし、結構大きな音出しても大丈夫なんじゃない?」

あまりにも詩的なセリフすぎるだろ……。

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ここで良かったのは唯の妹である憂がギターではなくオルガンを選んだことだ。1期ではサボりガチな姉に憂が自らギターを練習し教える。実は憂は唯よりもギターが上手い。(そのため唯に変装したときにギターの上手さで秒でバレる回がある)そんな憂が姉のコピーとしてのギターではなくオルガンを選んだのは意味のある事だと思う。(ギター×ギター×ベースよりギター×オルガン×ベースの方が表現の幅は広がるという単純な理由もあるが……)

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演奏後は当然晴れる。そういう話だったので。唯たち不在で光を見失った2年生がまた音楽によって光を見出すこの回は、梓が救われる回でもある。

 

髪の話だが、京アニはよく使う。別作品、涼宮ハルヒの憂鬱ではキョンに会うまでのハルヒは毎日髪型を変えていた。響けユーフォニアムでは高校からは別の髪型に、氷菓の千反田エルは終始、好奇心がブレないキャラだったが、髪がなびいたりするカットが少なかった気がする。けいおん!ではラブレター(勘違い)を貰った律が髪を下ろしてみようとしたり、卒業アルバムの写真のため唯が髪型を変えようとしてみたりする。最終回でも髪の表現が使われる。

 

・24話「卒業式!」

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卒業式の日、ボーッとしていた梓はおでこをぶつけて怪我をしてしまう。

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「もう、卒業式の日にこんな傷……」

「大丈夫、前髪に隠れてバレないよ」

詩的なセリフ禁止にしてくれ…………

心情の変化=髪の変化の鉄板を、髪型を変えないことでひたいの傷(心の傷)を隠そうとするよう逆手に取った。いつも通りの梓でいようとしたのだ。

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あぁ〜〜〜〜〜

 

・あぁ〜〜「ああああぁ〜〜〜」

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あぁああぁ〜〜〜〜〜〜〜

あ?

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あぁ〜〜〜〜〜〜〜

 

天使にふれたよ!

歌:放課後ティータイム

 

ねぇ 思い出のカケラに

名前をつけて保存するなら

"宝物"がぴったりだね

そう ココロの容量が

いっぱいになるくらいに

過ごしたね ときめき色の毎日

なじんだ制服とうわばき

ホワイトボードの落書き

明日の入り口に

置いてかなくちゃいけないのかな

でもね、会えたよ!

すてきな天使に

卒業は終わりじゃない

これからも仲間だから

一緒の写真たち おそろのキーホルダー

いつまでも輝いてる

ずっと その笑顔 ありがとう

 

 

【2021/11/22加筆分】

先日アニメ部にて視聴。前回の感想記事ひどすぎるだろ。

1年半ほどして見返したがやはりかなりバランスのいい作品であると改めて思った。

声優の演技、楽曲の完成度、京アニの描写、すべてがかみ合って調和がとれていると思う。

心情の描写を丁寧にするからこそ日常アニメの同じようなシーンの繰り返しでも違うシーンのようにみえてくる。1期から2期にかけての番外編である「冬の日」、澪は一人旅をし、むぎは初めて自主的にアルバイトを始め、律は恋愛をしようとする。唯以外の全員は、今の自分から変わろうとしていることが描かれる最初の話だ。当の唯はというといつものみんなとの鍋パーティーの計画を立てている。この回はそんな変わらない、変わろうとしない唯にみんなが救われる話でもあった。

唯は終盤までそんなみんなの心境に気が付かない鈍感な性格として描かれている。鈍いのだ。だから進路希望調査、最後の文化祭ライブなど変わることをいわば強制されると戸惑ってしまう。

卒業アルバム用の写真撮影をする回、唯は髪形を過剰に気にする。京アニお家芸の心情の描写なのだが、髪形を無理に変えることで気持ちを切り替えようとしている唯は、見ていて少し不安になってしまう。

だからこそ、最終話のあずさの心の傷(隠したおでこの傷)に唯が気が付くというシーンに胸が打たれる。

日常の描写の中でもキャラクターの成長を感じられ、描き切った作品という意味で、

日常アニメの金字塔と呼ぶにふさわしい作品だと改めて思う。

これは一緒にみた全員に口頭で伝えたのだが、念のためここにも残す。

僕の葬式には天使にふれたよ!を流してください。

ついでにスマパンの1979も。終わり。